小児の発熱
子供の体温は、大人よりやや高めで37度くらいまでは正常範囲であると考えられています。
一般的に次のような症状があれば、症状が重いことが多いので、急いで病院受診をしてください。
・顔色が悪い
・呼吸が苦しそう
・頭痛、嘔吐、下痢、痙攣(けいれん)が続く
・うとうと、または、ぐったりして反応が鈍い。
痙攣のほとんどは熱性痙攣で、5歳以下の子供の5〜8%に見られます。
そのうち3分の1の子供は何度か繰り返すと言われています。1歳未満では繰り返す割合が高いようです。
《熱性痙攣とは?》
痙攣のほとんどが熱性痙攣です。
38度以上の急な発熱のときに痙攣を起こし、意識を失います。
痙攣は10分以内でおさまります。
痙攣を起こしたときの対処法
. あわてず見守る
. 顔を横にして寝かせる
. 衣服をゆるめる
. まわりを片付ける
痙攣は通常、数分以内におさまり命に関わることはまずありません。
また、舌をかんだりすることもありませんのであわてて何かをする必要はありません。
吐いたものが喉に詰まらないよう、顔を横にして寝かせてやりましょう。
それよりも後で医師の診察を受けるときのために、痙攣の様子を観察し、何分続いているか、確認しておくことが大切です。
痙攣を観察するときのポイント
. 手足の動き(ふるえるものか・突っ張るものか)
. 白目をむいたか
. 頭をこっくりするしぐさがあるか
. 顔色はどうか
. 体温・時間を計る
体温も大事です。熱が高くない場合に出た痙攣は、他の病気の可能性があります。
《その他の痙攣の原因は?》
てんかんや髄膜炎・頭部外傷による痙攣の可能性もあります。
以下のような場合はてんかんかも知れません。
■てんかんの可能性がある場合
. 痙攣が起こる以前から発達の遅れがある
. 痙攣が身体の一部にしか起こらない
. 痙攣が15分以上続く
. 両親や兄弟にてんかんの人がいる
急いで医療機関にかかる必要があるのは、どんなとき?
痙攣が15分以上続くときや短時間に痙攣を繰り返すとき、もしくは痙攣の強さや目の向き・頭の向きが左右で違ったり身体の一部だけに痙攣が起こるときは救急車を呼ぶなどして、すぐに医療機関にかかるようにしてください。
このような場合でなくても、痙攣を起こしたらその原因を調べることが大切です。
痙攣が落ち着いてからでかまいませんので医療機関を受診しましょう。
夜中や休日などの場合、発作後の状態が落ち着いていれば、翌日受診しても大丈夫です。
原因を調べるとともに今後の予防策を医師に相談しましょう。
発熱時に予め痙攣止めのお薬を使うことで痙攣は予防できます。